日本の伝統衣装である和服と、明治以降、現在の日本人の普段着になった洋服。
多くの人は洋服は毎日着るけど、和服は年に１回も着ないという生活をしていのではないでしょうか？
ですが、せっかく日本人に生まれてきたのだから、和服の事も知りたいですよね？
そこで今回は、和服と洋服の違いについて紹介して行きたいと思います。
和服と洋服の違いとは？
和服と洋服の違いを先にまとめると、以下のようになります。
あくまでも一般論として挙げていますので、例外はありますが大体以下のような違いがあります。
| 和服 | 洋服 | |
| 服の形 | 平面的 | 立体的 |
| サイズ展開 | 少ない | 多い |
| 着こなし | 凹凸を無くす | 凹凸を強調 |
| 前合わせ | 男性：右前 女性：右前 | 男性：右前 女性：左前 |
| 下着 | 着ない事もある 着る場合は補正が少ない物 | 補正力がある物 |
| 素材 | 化繊から天然繊維まで様々 | 化繊から天然繊維まで様々 |
| 動きやすさ | 服によって様々 一般的には動きにくいという認識 | 服によって様々 一般的には動きやすいという認識 |
| 洗濯 | 服によって様々 一般的には難しいという認識 | 服によって様々 一般的には簡単という認識 |
こうやって見ていくと、和服と洋服にはかなり多くの違いがある事がわかります。
それではそれぞれ解説して行きたいと思います。
もっとも大きな違いは、服の形
和服と洋服の最も大きな違いは服の形です。
和服は直線的な形で、洋服は立体的な形と言われます。
一体どういう事でしょうか？
わかりやすいのは、男性向けのスーツなどですが、肩の部分には方パットが入っていて、立体的な作りになっていますよね？
対して、和服は着物用のハンガーにかかっている所を想像するとわかりやすいですが、立体感が無いです。
洋服はこの立体的な裁断により、体型を強調させたり体型を隠したりという効果があります。
反対に和服は、体型がそのまま出る傾向があり、もともとの素材の良さを引き立てる和食のゆな魅力があります。
和服はサイズが変わってもそのまま着れる
「体型が変わって、若いころの服が着れなくなった」という経験はおありでしょうか？
洋服は立体的に作られている事が多い為、服のサイズが変わると着られなくなる事があります。
その為、多くのサイズを作る必要があり、既製品の服でもXS、S、M、L、LLなど多くのサイズ展開をされている事はご存知でしょう。
その為、体型が変わると着られなくなるというデメリットがあります。
実は和服は直線的でシンプルな作りな為、体型の変化があってもそのまま着られるというメリットがあります。
これは、一つの物を大切に使う日本人の物を大事にする精神が服にも反映されているという事かもしれません。
凹凸を強調する洋服と、凹凸を隠す和服
バストが大きく、ウエストがくびれて、またヒップが大きいという美的感覚は、一般的に欧米の文化と言えます。
ハリウッドの女優などの体型は、まさに洋服が似合う体型と言えるでしょう。
洋服はバストやヒップなどの凹凸を強調する傾向があり、
和服は凹凸を隠した方が美しく着れると一般的に言われています。
欧米人によりもスマートな日本人には、やはり和服が似合うと言えるでしょう。
また、バストが大きい方もタオルを巻くといった工夫で、体型をカバーする事ができます。
こういった着物をうまく着こなす為の着付けは、着付け教室で学ぶ事ができます。
和服は前合わせが男女とも右前
前合わせとはシャツやジャケットなど、真ん中でわかれている服の上になる方はどっち？という話です。
混乱しやすいのですが、洋服のシャツは男女でボタンのついている方が反対なのはお分かりになると思います。
メンズは着た時に右手側の方にボタンがついていて、レディースは着た時に左側にボタンがついています。
右前や左前の「前」は前方では無く「先」という意味です。
右を先に体にフィットさせるから右前、左を先に体にフィットさせるから左前という形になります。
因みに洋服は右利き使用人が婦人に着せやすかったので左上になったとか
— らびまる🐰 (@rabimaru_t) January 6, 2023
着物は洋服とは違い「右前」と言っても右が上という意味ではなく「右先に」という意味なので実際見た目は左が上
洋服の「前」とは意味が違うということだ
基本女性は洋服と和服では逆になる
男性は洋服和服共に左上 https://t.co/dVc0J3cJew pic.twitter.com/c5NzX3XxFb
洋服の場合は男女で右前と左前が違いますが、和服の場合は男女とも右前です。
左前は亡くなった人が着る死装束の時にのみ使いますので、一般的には嫌われます。
和服の時はワイヤー入りのブラジャーは着ない
先ほど和服は洋服とは違い、体の凹凸を強調しないと伝えました。
普段つけているワイヤー入りのブラジャーは、洋服が似合うように体型を補正してスタイルを良く見せるようになっています。
和服は凹凸を隠した方が、美しい着こなしになると言われていますので、普段つけるような下着とは相性が良くありません。
和服には和服が似合うような下着がありますので、そちらを着けるのがおすすめです。
和服も洋服も素材は様々
和服には効果なイメージを持っている方も多いしょう。
効果な分、絹やウールなどの高級天然素材が使われていると思っている方もいます。
一方普段着で着るような洋服は、絹やウールの物もありますが、安価なポリエステルなどの化学繊維の物もあります。
それでは、和服にはポリエステルなどは使われていないのでしょうか？
実は和服にもポリエステルなどを使った化学繊維を使った安価な和服も存在します。
まずは安価な和服から着てみたい！という方はポリエステルや綿で出来た和服を探すと良いでしょう。
和服にも洋服にも動きやすい服装がある
一般的に和服は洋服と比べて動きにくいと言われます。
たしかに成人式できるような振袖などは、Tシャツとデニムのようなカジュアルな洋服に比べて動きにくいと言えるでしょう。
ただこれは晴れ着用と、普段着を比べているので正しい比較とは言えません。
洋服にもスーツのような動きにくい服から、ジャージのような動きやすい服装があるように、和服にも作務衣のような動きやすい服装があります。
自宅で洗える和服もある
和服を自宅で洗濯した経験が無く、和服はクリーニングに出す物と思っている方もいるかもしれません。
しかし洋服がTシャツなど自分で洗う服もあれば、コートやスーツのようにクリーニングに出す服があるように、
和服も、絹やウールのようにクリーニングに出した方が良い物と、ポリエステルのように自宅で洗っても問題ない物があります。
詳しくは以下の記事で解説しています。
自宅で洗えるのであれば、まだ和服を試した事が無い人も気軽に和服を楽しんでみたくなりますよね？
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